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カーリースの審査が不安な方へ。通りやすくするコツと落ちたときの対処法を徹底解説
カーリースの審査が不安な方へ。通りやすくするコツと落ちたときの対処法を徹底解説

審査なしでカーリースが利用できるという広告や口コミを目にすることがあります。「車を持ちたいけれど、審査に通るか不安」という人にとって、審査なしは魅力的に聞こえるでしょう。しかし、現実には「完全に審査なし」というカーリースはありません。
本記事では、カーリースの審査基準や審査が通りやすいリース会社の特徴、審査に通りやすくするための工夫、審査に落ちてしまった場合の対処法までを詳しく解説します。審査に不安がある人でも、事前の準備や申し込み方によっては、審査が通る可能性が高くなります。たとえ審査に落ちた人でも、自分に合ったカーリースの選び方やその他の選択肢が見つかるはずです。
「審査なし」のカーリースは本当に存在するのか?
カーリースを検討する中で、「審査なし」と謳うサービスがヒットすることがあります。一見すると手軽で誰でも利用できるような印象を受けますが、実際には完全に審査が不要なカーリースというのは存在しません。
審査なしとされているカーリースも、実際には外部の金融機関や信販会社の審査がないだけで、自社内で審査があるのが一般的。その他、クレジットカード決済だったり、サブスクリプション型カーリースの契約だったりするケースもあり、この場合は一般的なカーリースとは契約形態やサービス内容が大きく異なる可能性があります。
カーリースを利用したいという人は、「審査なし」という言葉だけで判断せず、サービス内容や仕組みをしっかり確認し、納得した上で契約することがとても重要です。安易な判断はトラブルのもとになるため、慎重に検討しましょう。
カーリースの審査とは?基本情報と審査の仕組み
それでは、カーリースではどのように審査をおこなっているのでしょうか。基本的な情報を確認していきましょう。
そもそもカーリースとは?
カーリースとは、月々定額料金を支払って、好きな車を利用できるサービスです。まとまった初期費用が不要で、突発的な維持費を抑えて負担を分散できる点が魅力。家計管理のしやすさから注目を集めています。
契約期間中は車の所有権はリース会社にあり、契約者はその車を利用する使用権を持つ立場となります。あくまで「車を借りて使う」というサービスである点は、購入やローン契約とは大きく異なるポイントです。
なお、契約を結ぶ際には、リース会社が契約者の支払い能力を審査します。審査は、長期にわたる支払いが滞るリスクを軽減するために行われます。
カーリースの審査の仕組み
カーリースの審査では、指定された審査基準に沿って申込者の支払い能力が確認されます。審査基準の詳細は後述しますが、主に現在の収入や過去の債務履歴、信用情報などを確認するのが一般的。
カーリースの審査では、カーリースは「車」を借りる契約で、所有権はリース会社にあることを前提として行われます。カーリースと比較されがちなカーローンでは、車ではなく「お金」を借りることから、カーリースよりも厳しい審査基準が設けられている傾向があります。そのため、カーローンで審査が通らなかった人でも、カーリースでは審査に通ったという事例もあるようです。
カーローンの審査とカーリースの審査の違い
カーローンを組む際にも審査がありますが、カーローンとカーリースは契約内容が大きく異なり、それに伴って審査基準や重視するポイントが若干異なります。
カーローンは車を購入するために、金融機関や信販会社からお金を借りる契約で、完済後は将来的に債務者(お金を借りた人)の所有物となります。ローン審査は金融機関による借金の審査となるため、信用情報や現在の収入から、資産状況まで厳しい基準が設けられています。
一方、カーリースは車を借りる契約であり、契約期間中の所有権はリース会社にあります。カーリースの審査でも、カーローンと同様の項目が審査されますが、特に契約者にリース料を継続して支払う能力があるかどうかが重視されます、例えば、過去に自己破産歴がある人でも、一定期間が経過し、現在安定した収入があれば、カーリースの審査に通る可能性は十分にあります。

カーリースの審査基準とは?
それでは、カーリースの審査項目と基準について具体的に確認していきましょう。
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信用情報
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収入・職業
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勤続年数・雇用形態
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過去・現在の債務履歴
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居住状況
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資産状況
リース会社によって、審査の厳しさは異なりますが、概ね同様の項目を確認され、リース契約を結べるかが決まります。ただし、カーリースの審査は、各項目を総合的に判断されることには留意が必要です。
信用情報
カーリースの審査で欠かせない審査項目が「信用情報」です。信用情報にきずが付いている場合、過去に支払いトラブルがあったことを意味するため、大きなマイナス評価となります。
信用情報とは、料金や借金の各種支払い履歴が記録された情報のことで、CIC(指定信用情報機関)やJICC(日本信用情報機構)、KSC(全国銀行個人信用情報センター)といった信用情報機関で管理されています。
過去に複数回にわたる延滞や長期間の未払い、債務整理などの金融事故を起こしてしまった場合、悪い記録が残ります。いわゆる「ブラックリストに載った」という状態になるのです。事故情報の記録は、事故内容にもよりますが5~7年間は残ります。
過去に金融事故を起こしている場合、社会的な信用が非常に落ちていることから、カーリースの審査に通らない可能性があります。ただし、信用情報に問題がある場合でも、保証人を立てるなどの対策を講じることで審査を通過できるケースもあります。心配な場合は、契約前に自身の信用情報を取得し、確認しておきましょう。
収入・職業
カーリースを契約すると、3~10年程度と中長期的に月額料金を支払い続けなければなりません。そのため、現在はもちろん、将来にわたって安定した収入が得られるかどうかは審査で必ずチェックされます。
年収が高ければ高いほど安心ですが、他の借入やローンの審査と同様に収入の安定性も重要です。例えば、大企業の正社員や公務員、士業、医師といった社会的に信頼性が高く、仕事として安定している職業のほうが審査に有利となります。自営業やフリーランスなど、収入に波がある職業の場合は、安定性の証明のため、収入証明書や確定申告書の提出が求められることが増えます。
なお、リース会社によっては最低年収の目安を設けているところもあり、事前に確認しておくと安心です。
勤続年数・雇用形態
同じ職場に何年間勤めているか、また雇用形態が安定しているかも審査項目の1つです。一般的には、正社員や公務員など無期限で雇用される雇用形態のほうが有利とされます。そして、勤続年数が長いほど将来的にも安定して収入があること、そして将来的にも解雇されたり転職したりして収入が大幅に減るリスクが低いと判断され、信用度が高まります。
アルバイトやパートであっても、一定の収入があり、継続して雇用されていることが確認できれば、審査に通る可能性は十分にあります。カーリースはカーローンよりも審査が緩いことが多いため、定職に就いている人であれば、あまり心配はないでしょう。
ただし、転職して間もない場合は、収入が安定していないと見なされ、リースしたい車両やプランの内容によっては、審査が厳しくなる傾向があります。勤務年数や雇用形態が心配な人は、一定期間の勤続実績を作ってから申込むのが得策です。
過去・現在の債務履歴
審査においては、現在抱えている借入の内容も重要です。クレジットカードのキャッシング利用額が多い場合や、住宅ローン・カーローン・カードローンの残債が大きい場合には、収入や資産状況も含めて、確実に返済されるか不安があると判断されることがあります。特に、リボ払いの残高が多いと、月々の返済負担が大きく見えがち。
複数の借入がある状態は「多重債務」と呼ばれており、利息の支払いが上乗せされ、返済が追いつかなくなる傾向があります。多重債務になっていると、新たな借入や契約が認められないことが多々あります。カーリースを契約したい場合は、他の借入れを整理したり、使っていないキャッシング枠を減らしたりするなどの準備が重要です。
居住状況
カーリースの審査では、住まいの安定性も評価の対象になります。例えば、持ち家に住んでいる人や、賃貸でも長期間同じ住所に住んでいる人は、生活が安定していると判断され、信用度が上がることがあります。一方、引っ越しが多い場合は、大きくマイナス評価になることはありませんが、プラスの評価にもなりません。なお、不動産を所有している人は、万が一の際には差し押さえられる資産があるということなので、審査上有利になることがあります。
その他の項目に問題がなければ、居住状況のみで審査に落ちることはそうありませんが、気になる場合は1年間は同じ住所に住んでから申し込むとよいでしょう。
資産状況
資産の有無も審査の参考にはなりますが、こちらも住居状況と同様に、資産が少ないからといって審査に落ちるということは基本的にありません。他方で、収入が低く、安定した職に就いていない人が、預貯金や不動産などの資産を保有していれば、それが支払い能力の裏付けとなり、審査を通過できる可能性が高まります。まとまった預金の他、株式・投資信託など流動性のある資産でも審査にプラス評価になる可能性があります。
資産がある場合は、申込時に申告しましょう。資産があってもそれを証明できない、あるいは申告しない場合は評価されにくいため、必要に応じて通帳のコピーや資産証明書を提出するのがおすすめです。
審査が甘いカーリース会社を見分ける方法
審査なしのカーリースはありませんが、審査が甘く、利用しやすいカーリースは存在しています。ここでは、審査が甘いカーリースを見分ける方法を紹介します。
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公式サイトで審査基準を明示している
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クレジットカード決済できる
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中古車リースを提供している
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自社審査または複数の信販会社で審査している
カーローンやその他の借入で審査に落ちたことがある人や、収入が低いなど審査に通るか不安要素がある人は、事前に確認しておきましょう。
公式サイトで審査基準を明示している
リース会社の中には、公式サイト上で「他社で審査に通らなかった人でも相談可!」「審査通過率○%」と、審査基準を明示しているところがあります。多くの会社は審査の詳細を非公開としています。一方で、審査基準や審査通過率に関する情報を積極的に開示している会社は、審査を通過できるか不安になる要素を持っているユーザーもターゲットとしていることが多く、他社よりも審査基準が緩いことを強調しているとも取れます。
また、審査の流れや使用する信販会社の種類、自社審査の有無などが明記されているケースもあります。審査の詳細が分かれば、審査でのマイナス評価を減らす準備がしやすくなります。審査に不安がある人は、リース会社のサイトで審査の詳細の記載があるかチェックしておくのがおすすめ。
公式サイトに詳細の記載がないカーリースでも、契約前に問い合わせをして具体的な審査基準を聞いたり、ネットで審査基準の口コミ・評判を調べたりするのもよいでしょう。
クレジットカード決済できる
カーリースの支払い方法にクレジットカードが使える場合、信用情報機関による厳格な審査を省略できるケースがあります。これは、カードを作る時にカード会社が審査を行っているため、リース会社側での信用情報を再度チェックせずに審査を通すことがあるためです。現在使用できているクレジットカードがあれば、過去に金融事故を起こしてブラックリストに載っている人でもリース契約を結べる可能性があります。
ただし、注意点としては、カードの利用限度額の範囲内でしか契約できないという点です。クレジットカードの限度額は、一般的に10万~100万円程度。この限度額を引き上げるには、増額の申請をして審査を受けなければなりません。利用実績や利用期間が考慮されるため、必ずしも希望の金額まで引き上げられるとは限りません。日常生活で同じクレジットカードを利用している場合は、限度額に余裕がなく、契約できない可能性もあります。
また、カード決済できるカーリースは利便性の高いがゆえに、月額料金がやや割高になる傾向も。トータルコストの比較も忘れずに行い、カード決済を使わなくても審査に通りそうならそのほうがよいでしょう。
中古車リースを提供している
新車リースに比べて、中古車リースを扱っている会社は、比較的審査が甘い傾向があります。中古車の場合、新車よりも車両の価格が低いため、万が一の際にリース会社が被るリスクが小さく、柔軟な審査対応が可能になるためです。
その他、契約期間が短い場合も、契約者が途中で支払い不能になる可能性が低い上、車両価値の下落が小さくて済むため、審査が通りやすくなる傾向があります。また、リスクヘッジのため頭金や保証金(申込金)を支払うタイプのカーリースでは、最初にまとまったお金を預けることで、審査を通過しやすくしています。
「車が必要だけど、審査に通らないかもしれない」という人は、中古車リースが現実的かつ実用的な手段となるでしょう。
自社審査または複数の信販会社で審査している
カーリースの審査は、提携している信販会社が行うケースと、リース会社が自社で行うケースがあります。このうち、審査に通りやすいのは、自社審査を行っているリース会社、または複数の信販会社を併用しているリース会社です。
自社審査の場合、大手信販会社のように厳格な基準に縛られず、社内で独自に設定した基準に則って審査が行われます。基準はリース会社によりますが、今の支払い能力に着目して判断される傾向があります。そのため、過去に金融事故があったとしても、現在安定した収入があれば審査に通過できるケースが出てくるのです。「審査なし」を謳うカーリースは、実際にはこの「信販会社での審査なし」で、自社で審査を行うカーリースである可能性があります。
また、複数の信販会社と提携している場合、A社で審査落ちしても、B社では審査に通過できることがあり得ます。審査基準は信販会社によって異なるため、審査通過のチャンスが多いカーリースを選べば、それだけ契約できる可能性が高まります。
カーリースの審査に通るためにできること
続いては、カーリースの審査に通るためにできることを確認していきましょう。カーリースの審査を通過するためには、いくつかポイントがあります。
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支払いの遅延・滞納をしない
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正確な情報で申し込む
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年収に見合った車種を選ぶ
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頭金を支払う
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事故情報が消えてから利用する
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連帯保証人を立てる
一度審査に落ちた人でも、状況を改善させてから再度申し込むことで、審査に通るケースもあります。
支払いの遅延・滞納をしない
当たり前ではありますが、金融事故を起こさなければ、信用情報がきず付くことはありません。まずは、日頃から家計管理を徹底し、支払いの遅れが起きないように注意を払いましょう。
信用情報をきずつける事故情報とは、具体的に返済の遅延や滞納、料金の未払い、債務整理、代位弁済などです。身近なところだと、スマートフォンの料金・クレジットカードの支払い、借金・奨学金の返済が滞ると、信用情報にきずが付くことになります。なお、税金や社会保険料の未納は、個人の事故情報として登録されることはありません。
審査に通るためには、まず現在の返済・支払いを期日通りに行うことが必須です。過去に滞納があった場合でも、できる限り早く完済し、その後は期日通りに返済・支払いを続けることで信用情報の回復につながります。記録が保存される期間は、事故の大きさにより5~7年。長く感じますが、日々確実に期日通りの支払いを続けることが重要です。
なお、複数の審査に短期間で繰り返し落ちた場合も、半年程度、記録が残ることがあります。
正確な情報で申し込む
カーリース審査では、申込者が提出する情報の正確さが重視されます。氏名・住所・年収・勤務先などを偽って記入すると、信用が落ち、審査に不利に働きます。特に年収の水増しや勤務先の虚偽申告は、信頼性を著しく損ねる行為です。審査に通りたいからといって嘘をついても、収入証明書を求められれば、すぐに虚偽の申告がバレてしまいます。
また、提出書類の不備もマイナス評価につながるため、必要な書類は漏れなく準備し、提出前にしっかりと確認を行うことが大切です。連絡先の電話番号やメールアドレスも正しく記入し、審査中にスムーズに連絡が取れる状態にしておくことで印象アップに繋がります。情報の信頼性が高いほど、審査に通りやすくなることを前提に、正確な情報で申し込みましょう。
年収に見合った車種を選ぶ
カーリースでは好きな車種を選ぶことができるため、高級車やハイグレード車のリース契約を申し込むことは可能です。しかし、審査に通過を目標とするのであれば、年収に見合った車種・グレードを選びましょう。
カーリースの審査で、年収や資産を細かく提示する理由は、支払能力の妥当性を判断するためです。いくら安定した収入があり、過去に金融事故がなくても、月々のリース料が高額になる車種を選んでしまうと、審査では「この年収には、返済の負担が大き過ぎる」、つまり滞納されるリスクが高いと判断され、審査に落ちる可能性が高まります。
そのため、自身の年収や毎月の支出を踏まえ、生活に支障が出ない現実的な選択が審査通過への近道といえます。月額料金が手取り月収の20〜30%に収まるプランで申し込むと安心です。
頭金を支払う
カーリースでは頭金が不要なプランが多いものの、あえて頭金を支払うことで、審査に通りやすくできる場合があります。
頭金を用意できると、リース会社は経済的な余裕があると判断しやすくなります。特に、過去に軽微な金融事故がある場合や、収入に対してやや高めの車種を希望する場合には、少しでも審査にプラスになる要素が必要です。頭金の金額に明確なルールはありませんが、月額料金の数ヶ月分を用意しておくと印象が良くなるでしょう。
頭金を入れると月額料金の負担も抑えられます。まとまった資金がある場合は、積極的に頭金の利用を検討して下さい。
事故情報が消えてから利用する
金融事故情報が記録され、信用情報がきずついている場合は、事故情報が消えてから利用を申し込むのが確実です。カーリースに限らず、事故情報は審査にかなりのマイナス評価となり、事故情報が記録されていることでクレジットカードさえ作れないこともあります。
他方で、事故情報は永遠に残るわけではありません。事故情報が消えさえすれば、各段に審査に通りやすくなります。
事故情報が残る期間は、事故の内容によって下記のように定められています。
事故内容 |
事故が登録される期間 |
滞納・延滞 |
完済日から5年程度 |
代位弁済 |
弁済日から5年程度 |
債務整理 |
5~7年程度 |
審査の情報 |
6ヶ月程度 |
過去に事故歴がある場合は、無理に申し込まず、情報が消えるのを待ってから再チャレンジするのが確実ではあります。まだ滞納や未納がある場合は、できるだけ早く完済させましょう。
連帯保証人を立てる
カーリースの審査に不安がある場合、連帯保証人を立てることで、審査に通りやすくなることがあります。特に、収入が不安定だったり、信用情報にきずがついている場合などは、連帯保証人の存在が大きなプラス材料となるでしょう。
連帯保証人とは、契約者が支払いできなくなったりトラブルになったりした際に、契約者に代わって料金や損害賠償の支払い義務を負う存在です。安定した収入がある成人で、正社員や公務員といった社会的信用が高い職業に就いている人だと審査に通りやすくなります。ただし、連帯保証人になる人にとってはリスクしかありません。親や配偶者など近しい関係の人に頼むようにしましょう。
また、リース会社によっては保証人の代わりに、保証会社の利用を勧めることもあります。保証会社を利用する場合、月額料金に保証料が加算されることになるため負担は大きくなりますが、身内で連帯保証人を見つけられなかった人でも審査の通過率アップを見込めます。
カーリースの審査に落ちた場合の対策と代替手段
さまざま対策を講じても、どうしても審査基準に達することができず、カーリースの審査に落ちることはあります。ここでは、カーリースの審査が落ちた人が車に乗るためのその他の選択肢についてお伝えします。
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自己資金で車を購入する
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サブスクリプション型カーリースを検討する(主にマンスリー契約)
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法人・事業用リースの活用する
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中古車を分割購入する
リースにこだわらず、柔軟に選択肢を広げることが、車の確保への近道です。
自己資金で車を購入する
車が必要にもかかわらずカーリースの審査に落ちた場合、最も確実な手段が全て自分のお金で車を購入する方法です。
カーリースの審査に落ちる人であれば、より審査基準が厳しいカーローンの審査を通過するのは難しいでしょう。しかし、現金購入であれば、金融機関やリース会社の審査を受けることなく、自分の予算に応じた車種を自由に選ぶことができます。もちろん車を一括購入するだけのお金を貯金するのは簡単ではありませんが、リースやカーローンでは金利や手数料が上乗せされるため、総支払額だけみると現金一括購入が最もお得です。
特に、中古車であれば、新車よりも大幅に安く購入できます。選択肢は狭まりますが、どうしても車が必要だという場合には有力な手段となるでしょう。なお、中古車販売店を使った方が安全ですが、フリマアプリやオークションサイトを通して個人間売買するのも、より安く購入する方法です。
サブスクリプション型カーリースを検討する(主にマンスリー契約)
サブスクリプション型カーリース(マンスリー契約)だと、従来のカーリースと比べて契約期間が短く、柔軟に利用できるのが特徴です。月単位で車を借りられ、車を保有する必要がない人には特に向いています。
レンタカーは主に数時間または日単位で借りるサービスですが、サブスクリプション型カーリースは数ヶ月や1年などレンタカーよりは長期で車を借りることができます。このサブスク型サービスでは、審査が不要もしくは審査基準がかなり緩いものが多く、通常のカーリースでは審査に通らなかった人でも契約できる場合があります。
利便性が高い反面、月額料金が通常のカーリースより割高になる傾向がありますが、審査に不安がある場合の代替手段として、サブスクリプション型サービス(マンスリー契約)は非常に有効といえるでしょう。
法人・事業用リースを活用する
審査が厳しい個人向けリースに対して、法人・事業用リースは比較的柔軟な審査が行われる傾向があります。
法人契約では、資本金や業績、負債残高など会社の返済能力が審査されるため、個人の信用情報に多少問題があっても審査に通りやすくなります。また、個人事業主やフリーランス、自営業車の場合、事業実績や開業届があれば法人リースの契約が可能なケースもあるため、対象者にとっては有力な選択肢といえるでしょう。
事業者の場合、リース費用を経費として計上できるため、キャッシュフローの安定化や節税にもつながります。ビジネス目的で車が必要な人であれば、法人・事業用カーリースを積極的に検討してみる価値はあります。
中古車を分割購入する
現金一括購入が難しいという場合は、中古車を分割購入するという方法もあります。一般的に、中古車販売店でも現金一括で購入できない場合はカーローンを組みますが、一部の販売店では独自の分割払い制度を設けており、一定の条件を満たせば審査なし、もしくは簡易的な審査で成約できることもあるようです。
また、クレジットカードの分割払いやリボ払いを利用するという手段もありますが、手数料が高くなるため、無理のない返済計画を立てることが重要です。
いずれにせよ、分割払いでは手数料がかかるため、無理なく支払いできる車両価格や分割回数を選ぶことが、後々のトラブルを防ぐポイントとなるでしょう。
審査を通過しやすいカーリース5選
数あるカーリースの中から、比較的審査が通りやすいサービスを5つ紹介します。審査に不安がある人は優先的に申し込んでみて下さい。
Cool MINT
Cool MINTは、大手総合商社の双日グループが運営するカーリースです。新車に1万円台~完全定額で乗れる業界最安値の月額料金が強み。頭金の支払い・ボーナス払いがないため、契約中の月額料金がずっと変わらず、出費の計画が立てやすい点も魅力です。
Cool MINTでは、申込金10万円の支払いが必要で、これが保証金の役割を果たします。また頭金は不要となっていますが、頭金を入れることも可能です。審査自体が特別甘いわけではありませんが、申込金や頭金の支払いによって経済的な余裕や支払い能力を証明できると、審査にプラスに働きます。
なお、Cool MINTの審査に通りやすい人は以下の通りです。
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安定した収入がある
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安定した職業に就いている
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勤続年数が長い
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信用情報に問題がない
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他社での借入額が少ない
その他、月額料金が低いプランを選んだり、連帯保証人を付けたりすることでも、審査に通りやすくなるとしています。
ニコノリ
ニコノリは、格安レンタカーを提供するニコニコレンタカーのカーリースです。サービスを絞ったミニマムな契約プランを選択でき、業界でもトップクラスの月額料金の安さを誇ります。加えて、契約期間中にガソリン代が5円/L引きになったり、エンジンオイルやバッテリー液などが無料で交換で来たりする嬉しい特典も用意されています。
ニコノリの場合は、信販会社3社と提携して審査を行うため、1社で落ちても審査のチャンスが4回あり、通過率が高いといわれています。さらに、ニコノリ独自の新しい基準で審査を受けられるカーリースも用意されており、公式サイトで「審査に不安がある方でも、まずはお申込み下さい。」と明記されています。
MOTA
MOTAは、リース業界大手のオリックス自動車と提携しているカーリースです。MOTAの特徴は、契約終了時に車両をもらえる残価設定なしのカーリースを提供しているところ。車を返却する必要がないため、走行距離の制限がなく、車両のカスタマイズもできます。
MOTAの場合は、オリックス自動車と提携しているので、オリックス自動車による自社審査を行っています。特別審査が緩いというわけではありませんが、審査に不安がある人でも通過できるチャンスがあるカーリースといえます。
なお、定期収入のない専業主婦や学生でも、定期収入のある連帯保証人を付けることで審査申込が可能であることは明示されています。その他、業界最長クラスの11年契約を選択することで、総支払額はかさみますが、月額料金を抑えて審査難易度を下げることも可能です。
noruca(ノルカ)
noruca(ノルカ)は、審査通過率95%と申し込めばほとんどの人が通過できるカーリースです。公式サイト上で、「ブラックリストに登録された人・銀行口座がない人でもOK」「保証人不要」「在籍確認なし」と明示されており、一般的なカーリースではまず審査に通らないという人でも通過のチャンスがあります。
norucaが高い審査通過率を出せる理由は、頭金の支払いが20万円かかること、そして、車両に最新のIoTデバイス「MCCS®」が搭載されているところにあります。MCCSは、遠隔で車両エンジンの起動を制御できるシステムで、万が一支払いが滞った場合には、リース会社側で車を使用できないように操作できるのです。
もちろん予算やサービス範囲などから総合的にリース会社は選ぶべきです。しかし、他では契約できなかったという場合でもnorucaならカーリースを利用できる可能性が高いといえます。
JMS
JMSは、審査通過率が95%を誇る中古車を専門とするカーリースです。公式サイト上で、「審査に自信のない方も大丈夫」「金利ゼロ・保証人不要」と名言されています。さらに、頭金まで0円と、審査が不安、かつ頭金や保証金を入れる経済的余裕がないという人でも、カーリースを利用できるチャンスがあります。
JMSの場合、信販会社を使わず、独自の自社ローンサービスや自社リースサービスを提供しているところが特徴です。
JMSで選べる中古車は、中古車の現車オークションで仕入れられ、整備工場でのチェックや新品タイヤへの交換が行われた上で納車されます。中古車なので新車よりは、維持にお金がかかりますが、他の手段で車が用意できないという人にとっては有力な選択肢となるでしょう。
カーリースの審査についてよくある質問と回答
最後は、カーリースの審査についてよくある質問にお答えします。
カーリースの審査は厳しいの?
カーリースの審査は、カーローンと比較すればやや緩いといわれてはいますが、決して甘いといえるわけではありません。
一般的な借入やローンの審査と同様に、信用情報や現在の収入状況が重視され、安定した収入がない場合、審査通過は難しくなります。フリーランスや個人事業主、自営業者の場合は、収入が不安定になりやすいため、確定申告書や収入証明などの追加書類を求められることもあります。
一方で、審査基準はリース会社ごとに異なるため、1社で審査に落ちたからといって諦める必要はありません。審査が不安な場合や他社で落ちた人は、複数のリース会社に審査基準やプラン内容を相談してみましょう。
審査が不要のカーリースはある?
カーリースにおいて、完全に審査が不要というケースはないと考えましょう。リース会社は、利用者に代わって車両を購入し、分割払いで提供します。車は高額な商品なので、しっかりと利用者の支払い能力を確認しなければ、支払いを滞納されるなど会社に損失が出かねません。
ただし、一部で信販会社での審査はなく自社内で審査をしており、「審査なし」を謳っているカーリースもあります。また、クレジットカード決済ができるカーリースでは、カード会社による審査がなされているため、リース会社による審査がない場合があります。
審査なしのカーリースはありませんが、審査が通りやすいカーリースは存在するため、事前に公式サイトや窓口で確認するとよいでしょう。
ブラックリスト掲載者でも審査に通るの?
信用情報に金融事故歴があり、いわゆるブラックリストに載っている状態では、あらゆる契約に影響が出ます。カーリースも例外ではなく、ブラックリスト掲載者だと、審査に通るのは難しいのが現実です。
ただし、審査基準は一律ではないため、申し込むリース会社によってはブラックリストに載っていても、その他の審査項目の状況が良ければ審査を通過できる可能性はあります。また、クレジットカード決済型のカーリースであれば、カード会社の与信を利用するため、リース会社側での厳密な審査が省略されるケースもあるようです。
また、同じカーリースでも、事業主名義での契約に切り替えると、個人の信用情報に左右されにくくなることも。事業者の場合は選択肢の1つとして検討する価値はあるでしょう。
借金があると審査に落ちる?
借金があるからといって、必ずしもカーリースの審査に落ちるとは限りません。審査においては、どれだけの残債があり、現在の収入に対してどれだけの負担があるのか、いわゆる返済比率がポイントとなります。
例えば、借金があっても毎月の収入に対して無理のない範囲で返済しており、さらにリース契約を結んでも、十分な支払い能力があると判断されれば、審査に通過できます。反対に、いくら収入が高くても、収入に対して借金の割合が高い場合は、審査通過は厳しくなるでしょう。他の項目も総合的に見て判断されるため、一概に借金があるという事実だけで審査の結果が決まるわけではありません。
任意整理中にカーリースの審査は通るの?
任意整理を含む債務整理中は、信用情報に事故情報が記録されているため、カーリースの審査に悪影響が出るのは必須です。
債務整理は、金融事故の中でも大きく、任意整理の他個人再生、自己破産なども含みます。このうち、任意整理されると、利息分の支払いを免除したり支払い期間を伸ばしたりと、お金を貸した側にはマイナスしかありません。そのため、信用情報が登録される期間は5~7年と長く、リース会社も任意整理中の人には返済能力がないと判断するのが一般的です。
ただし、任意整理から一定期間が経過していたり、連帯保証人を用意できたりする場合は、審査に通る可能性がゼロではありません。審査基準はリース会社によって異なるため、状況を説明し、相談を重ねることが大切です。
カーリースは、無職でも審査に通る?
カーリースの審査では収入が重視されますが、無職であっても返済能力があると判断されれば審査に通ることはあります。例えば、不動産収入があったり、多額の預貯金があったりすれば、無職でも審査に通ることはあるでしょう。
ただし、収入や貯金の裏付けがない場合は、支払いリスクが高いと判断されてしまうため、審査の通過は厳しくなります。学生や主婦の場合は、親や配偶者に連帯保証人になってもらうことで契約できた例もあるので、協力者を見つけるのも1つの手です。
カーリースの審査を通過したらキャンセルできるの?
審査に通過しただけでは、まだリース契約は成立していません。リース会社と契約書を締結する前であれば、キャンセルできるのが一般的です。
一方で、契約成立後のキャンセルは、違約金が発生すると考えましょう。そして、途中解約を原則禁止しているカーリースが大半です。違約金の金額や計算方法はリース会社によって異なりますが、残りの契約月数に支払うはずだった月額料金相当額の高額な違約金が請求されることもあります。
リース会社ごとにキャンセルポリシーが異なるため、契約前にキャンセル可能な期間やキャンセル料(違約金)の有無、キャンセルポリシーについてしっかり確認しておくことが重要です。
審査なしのカーリースはない!審査が甘いカーリースを選ぼう
完全に審査なしのカーリースは、実際には存在しません。リース契約には長期的な支払いが発生するため、リース会社は利用者の信用情報や収入状況を確認して、継続的に返済し続けられるかをチェックします。
一方で、審査が比較的通りやすいカーリース会社は存在します。金融事故が登録されていたり収入が低かったりする人でも、審査を通過しやすくなる対策を講じることで、カーリースを利用できるようになる可能性は十分にあります。
なお、カーリースの審査に落ちたからといって、車に乗れないわけではありません。その他の選択肢のほうが自分に合っているケースもあります。今回紹介したカーリースの審査に落ちたときの対処法もふまえ、ぜひ自分に合った選択肢を検討してみて下さい。まずは正しい情報と選択肢を持つことから始めてみましょう。
審査についての相談はお気軽に公式LINEからご連絡下さい。
この記事の執筆者
「Cool MINT」コラム編集部
執筆者:川崎 (双日グループ)
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